すっかり誕生日が過ぎてしまったけれど、記録として残します。
2012.08.07
年をかさねる
めでたく25歳になりました。
全く実感なく一週間程経ちました。まだまだ「年相応」には見られません。
誕生日当日はちょうどお休みだったので、半年ぶりに山に行ってきました。
一度も登りきったことのなかった大山。あの山に行くときは、何かから逃げたいときにふっと向かってしまう。
山に行くときは家から出るところからわくわくする。経過を楽しみたいから地下鉄で行ったほうが安くても、地上線を乗り継いでゆく。
最寄りは小田急線の伊勢原駅。北口を出て、4番の大山ケーブル駅行きに揺られて10分。
きちんと予定を組んでいるのにケーブルカーの発車時刻ギリギリに到着。小走りでバスに乗り込む。平日だけど三組ほどの登山者がいた。同年代の女性が多い。
終点の大山ケーブル駅までの道のりはバスと乗用車がすれ違えないほどの狭い道路をぬって進んでゆく。
少しずつ山が近づいてくる。会いに行く度に様子が違う。今日は穏やかで、迎え入れてくれるみたい。頂上まで登れそうですよ。
終点に着いたらすかさず観光案内所で丹沢周辺スタンプラリーの台紙を購入し、ケーブルカーへ。ケーブルカーは自動で私を途中まであげてくれるけど、浮き足だってしまって苦手。今日は体力温存のために仕方なしに乗った。すこうしずつ見る角度が上がる。景色がとおのいてゆきます。
五分ほどで阿夫利神社駅に到着。境内で準備運動し、参拝。ここから数十段もの石階段をゆっくりと登ってゆく。
大山の道の目安は「住所」
一丁目から登るにつれて数字が増える。晴れていると十六丁目から富士山がみえる。
ちょうどその日は快晴だったので雪が溶けて青黒い富士山を見ることができた。
頂上までは約一時間と時間的にはコンパクトだけれど、急斜面が続き、ところどころで休まなければバテてしまう。
登りきったところには小さな茶屋がある。特にこれといって名物はないみたいだけど、頂上で食べる冷やしキュウリは絶品じゃないかなぁ。
前日の用意が間に合わなくて、お昼を持ってこれなかったので焼おにぎりを頼んでもくもく食べる。
ひとりだと頂上ですることもないので早々に下山。
ここからがつらいのだ。前のめりに靴がつまる。痛い。
そんな時にコジカに遭遇。すごく静かに草を食べていた。
少し休憩しながらコジカをみていました。
下りの十六丁目からは富士山は見えず。少しとどまって、休憩。まだ昼過ぎだったために、登ってくるかたが多くてすれ違う度に挨拶をする。
「お嬢さん、どこからきたの?」
と初老の男性から訊かれて
「千葉です。」と答える。
みんな最初はビックリする。二時間もかかるところから早朝に出るのだから。
その方は隣町から来ていて、大山は何度も登っているかただった。
「ぼくはもう80歳だからね。ゆーっくり登っているんだ。またあなたに会えたら嬉しいねえ。」と平然と言って、登って行った。
ここから一緒に別の登山者の方と阿夫利神社まで下山する。ペースが少し早くてつらかったけど、まわりに咲いている花や草木、丹沢周辺のことを教えてくれた。
ご自身で山岳クラブを持っているそうで、週に三回は登るんだそう。
阿夫利神社でふたりしてぼーっとアイスを食べて、山の話をする。このゆったりとした時間がとてもすき。
下山して、握手を交わし
「また、会おう」と言い、別れました。
大山に来たら、必ずふもとでお豆腐をおみやげに。豆腐用のお醤油も忘れずに。
帰りのバスを待つ間、登山靴からサンダルに履き替える。
今日も無事に帰れたな。と思いながら、何かがふっと抜けてすっきりした気分でバスに乗り込む。
伊勢原駅のホームはとても広く、風が心地よく吹く。
小田急に乗って、また来られるようにと思いながら帰路につきます。
また紅葉の時にお会いしましょう。